今日は歌の話。ボーカルの子と話をしているとよく「もっと高音が出るといい」とか「声域を広げたい」という話をされます。
確かに歌いたい曲の一番高い部分が歌えないのであれば出したくなる気持ちはわかります。僕でも出したいですから(笑)。でも身長と一緒で頑張れば伸びるというわけではありません。もともとその人個人個人で練習により声域は広がるかもしれませんが、僕が
「じゃあマライヤキャリーの声域を努力によって出せるようにしよう」
と考えるのは筋違いです。
男性はもともと女性と同じ高さを出すようにはならない傾向があります。
※「ならない傾向がある」というのは男性でも女性の平均的な声帯に近い人も中にはいますしその逆もいるからです。あくまで傾向としてはという感じです。
声帯は男女だけでなく一人ひとり形状が違いますのでいくら練習しても出来ないこともあります。とはいっても絶望する必要もありません。あくまで人と同じになろうとしないことが大事であって上手くならないわけではないからです。その人にはその人にあった歌い方があるのです。
ところが人間のファーストインプレッションというのは怖いもので、「この歌歌いたい」と思ったときにはすでにアーティストの歌い方が意識にインプットされています。それもそのはず「この歌歌いたい」と思ったのは曲が良いだけでなく歌も気に入ったからです。そうすると、「歌が気に入った」→「こんなふうに歌えたら良いのに・・・」というように勝手に真似をする方向に思考回路がなってしまいます。
そんな状態で歌の練習をしたときにその歌い方や声域、技術がその人に合ってない場合、当然良さが失われてしまいます。
プロのアーティストでもカバーアルバムなどを聴いたときに「この曲はこの歌手にはあってないなぁ」と思うことがあります。プロでもそういった具合ですからプロでない方がそういう思考回路になってしまうのは仕方ないかなぁと思います。
上手く歌えるようになりたい方はそういったことも頭の片隅に置きながら練習されると良いと思います。
まずは無料体験レッスンを受けて、ポワンポワンスタジオの雰囲気や楽器の楽しさを感じてみませんか?
ポワンポワンスタジオ各系列校の
総合受付につながります